CCTA Map冠動脈CT用語集 EspañolEnglish← マップに戻るマップ

冠動脈の解剖とセグメント命名法(SCCT 2026)

冠動脈のセグメントは、AHAのセグメントモデルを改変したSCCT 2026コンセンサスの表1に従う。セグメント番号は読影の整理に役立つが、レポートには常に解剖学的名称を記載する。日本で一般的なAHA分類(#1–#15)とは、#4の範囲と14以降の番号が異なる。

要点

  • セグメントの境界は長さの3等分ではなく解剖学的指標で決める。LADでは最初の大きな中隔枝と心尖部までの距離の1/2、LCXではOM1の起始部、RCAでは右室鋭縁とそこまでの距離の1/2である。
  • 優位性はRCAの太さではなく後下行枝の起始で決め、所見に記載する。
  • 中間枝は左主幹部が三分岐する場合にのみ存在する。二分岐の場合、高位起始の枝は起始血管に応じて対角枝または鈍縁枝と呼ぶ。
  • 分岐部を含め、2つのセグメントの境界にある限局性病変は近位側のセグメントにのみ記録する。両セグメントにまたがる長いプラークは両方に記録する。
  • 画質良好な検査では1.5 mm以上(標準的な画質では2.0 mm以上)のすべての分枝を評価する。1.5 mm以上のセグメントが評価不能な場合は、そのセグメントと理由を記載する。
このセクションの用語 (13)
  1. 冠動脈18セグメントモデル(SCCT)
  2. 左主幹部
  3. 左前下行枝の近位部・中間部・遠位部
  4. 対角枝(D1・D2)
  5. 中間枝
  6. 左回旋枝の近位部・遠位部
  7. 鈍縁枝(OM1・OM2)
  8. 右冠動脈の近位部・中間部・遠位部
  9. 鋭縁枝
  10. 後下行枝と後側壁枝(右・左)
  11. 冠動脈優位性
  12. セグメント境界・分岐部の病変の帰属
  13. 評価対象とする最小血管径
SCCTのセグメント番号を示した冠動脈樹AoPT 第1中隔枝 5 6 7 8 9 10 17 11 12 13 14 1 2 3 AM 4 16 第1中隔枝 5 6 7 8 9 10 17 11 12 13 14 15 18 1 2 3 AM 第1中隔枝 5 6 7 8 9 10 17 11 12 13 14 15 18 1 2 3 AM 4 16
セグメントまたはその番号をタップすると、名称と境界が表示される。
図 1. マップの冠動脈樹にSCCT 2026表1の番号を付した図。切り替えにより、優位性ごとにどの後方分枝が存在するかを示す。中間枝(17)は左主幹部が三分岐する場合にのみ存在するため破線で示し、鋭縁枝(AM)にはガイドライン上の番号がない。
表 1. SCCT 2026コンセンサス表1による冠動脈セグメント。鋭縁枝はガイドライン本文(p. 12)に記載されているが、番号はない。
番号略語セグメント範囲(表1)
1pRCA右冠動脈近位部右冠動脈入口部から右室鋭縁までの距離の1/2まで(右室枝の起始部と一致することがある)。
2mRCA右冠動脈中間部右冠動脈近位部の終点から右室鋭縁まで(鋭縁枝の起始部と一致することがある)。
3dRCA右冠動脈遠位部右冠動脈中間部の終点からR-PDAの起始部まで(R-PDAがない場合は室間溝まで)。
4R-PDA右後下行枝(R-PDA;マップでは「後下行枝 (PDA)」)後室間溝に沿って走行する右冠動脈の分枝。
5LM左主幹部(LM)左主幹部入口部から、左前下行枝と左回旋枝への二分岐部まで、または左前下行枝・左回旋枝・中間枝への三分岐部まで。
6pLAD左前下行枝近位部左主幹部の終点から最初の大きな中隔枝まで。
7mLAD左前下行枝中間部左前下行枝近位部の終点から心尖部までの距離の1/2まで。
8dLAD左前下行枝遠位部左前下行枝中間部の終点から左前下行枝の終端まで。
9D1第1対角枝(D1)左室前側壁を走行する最大の2本の対角枝のうち、1本目。
10D2第2対角枝(D2)最大の2本の対角枝のうち、2本目。
11pLCx左回旋枝近位部左主幹部の終点からOM1の起始部まで。
12OM1第1鈍縁枝(OM1)左室側壁を走行する左回旋枝の最初の分枝。
13dLCx左回旋枝遠位部OM1より遠位で房室間溝内を走行する左回旋枝の残りの部分。
14OM2第2鈍縁枝(OM2)左室側壁を走行する左回旋枝の2番目の分枝。
15L-PDA左後下行枝(L-PDA)左回旋枝から起始し、後室間溝に沿って走行する後下行枝。
16R-PL右後側壁枝(マップでは「後側壁枝 (PL)」)後室間溝を越えて走行する右冠動脈の後側壁枝。
17RI中間枝(RI)左主幹部から左前下行枝と左回旋枝の間に起始する3本目の血管(三分岐)。
18L-PL左後側壁枝(マップでは「後側壁枝 (L-PLB)」)左室後側壁を走行する左回旋枝の分枝。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47(改変)。

冠動脈18セグメントモデル(SCCT) SCCT coronary artery segmentation model (18 segments)#

別名: SCCT 18区域分類, 冠動脈セグメント分類, 冠動脈区域番号, AHA分類 (15セグメントの別の分類。番号が一部異なる)

SCCTは冠動脈CTの読影用にAHAのセグメントモデルを改変した。SCCT版は18セグメントからなり、中間枝がセグメント17、左後側壁枝がセグメント18である。

混同しやすい点: SCCTの冠動脈18セグメントモデルと、SCCT 2026が冠動脈の支配領域の割り当てに引用するAHAの心筋17セグメントモデル(表2)は、別のモデルである。

出典: SCCT 2026、表1・表5、pp. 47・51 · “The standard American Heart Association (AHA) coronary artery segmentation model has been adapted for interpreting CCTA with minimal alterations”

詳細

読影での使い方: 各セグメントを長軸像と短軸像で観察し、セグメントごとにプラークの種類と狭窄度を記録する。レポートにはセグメント番号ではなく、左前下行枝中間部のような解剖学的名称を記載する。

注意点: レポートに「セグメント7の狭窄」と書くと、依頼医は図で確かめなければならない。ガイドラインは解剖学的部位の記載を推奨している。日本ではAHA分類の番号(#1–#15)が広く使われており、#4の範囲と14以降の番号がSCCTと異なるため、番号だけの記載は誤読の原因にもなる。

他の文献: 冠動脈造影のSYNTAXスコアのセグメント分類もAHAモデルに由来するが、9aや12bのようなサブセグメントを含む16セグメントからなり、一部の分枝の番号が異なる。中間枝は17ではなく12である。 (Sianos 2005、SYNTAX、表1・図1、pp. 220–221)

CCTA Mapでは

マップには18セグメントと鋭縁枝が表示され、後方分枝は選択した優位性に応じて変わる。テンプレートは各セグメントを番号ではなく解剖学的部位で記載する。

左主幹部 Left main coronary artery LMT (SCCT 5)#

別名: 左冠動脈主幹部, LM (SCCT・CAD-RADSの表記), LMCA (英語), #5(AHA分類)

左主幹部(LMT)はSCCTのセグメント5(AHA分類でも#5)である。入口部から、LADとLCXへの二分岐部、またはLAD・LCX・中間枝への三分岐部までをいう。

記載例

左主幹部 (LM) 入口部:非石灰化プラーク、軽度狭窄(25–49%)。

混同しやすい点: LADまたはLCXの入口部に及ぶだけの分岐部プラークは左主幹部に記録し、分岐部より先から始まるプラークはLAD近位部またはLCX近位部に記録する。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “Ostium of LM to the bifurcation of the LAD and LCx or trifurcation to LAD, LCx and ramus intermedius”

詳細

読影での使い方: 入口部から分岐部のカリーナまで、長軸像と短軸像で観察する。ガイドラインは、左主幹部では正常な参照セグメントを得にくいことを指摘しており、その場合は正常血管径の基準値を用いて狭窄度を評価できる。

注意点: 左主幹部の分岐部の狭窄をLAD近位部に記録しない。左主幹部では50–99%の狭窄がCAD-RADS 4B、LAD近位部では50–69%の狭窄がCAD-RADS 3である。

他の文献: インターベンションの文献では、左主幹部を入口部、体部、遠位部(分岐部)に分けることが多い。SCCT 2026は単一のセグメントとして扱い、番号だけでなく解剖学的用語で部位を記載するよう推奨している。 (Dąbrowski 2022、2.3.5節;SCCT 2026、p. 11)

CCTA Mapでは

マップには左主幹部の独立したセグメント「左主幹部 (LM)」がある。ここに50–99%の狭窄を入力するとテンプレートはCAD-RADS 4Bを、完全閉塞を入力するとCAD-RADS 5を表示する。

左前下行枝の近位部・中間部・遠位部 Proximal, mid and distal left anterior descending artery LAD (SCCT 6–8)#

別名: 前下行枝, 前室間枝 (解剖学名), #6・#7・#8(AHA分類), pLAD・mLAD・dLAD

LAD近位部は左主幹部の終点から最初の大きな中隔枝まで、中間部はそこから心尖部までの距離の1/2まで、遠位部はそれより先の残りの部分である。

記載例

左前下行枝 (LAD) 近位部(D1の起始部と最初の大きな中隔枝の起始部の間):非石灰化プラーク、軽度狭窄(25–49%)。

混同しやすい点: SCCT 2026でLAD近位部の境界となるのは最初の大きな中隔枝のみであり、D1は先に分岐してもこの境界にはならない。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “End of LM to the first large septal branch”

詳細

読影での使い方: LADのCPR(曲面再構成)像で最初の大きな中隔枝を同定し、そこを近位部の終点とする。次に、そこから心尖部までの走行の中点を推定し、その点で中間部と遠位部を分ける。

他の文献: SCCT 2014は、最初の大きな中隔枝とD1のうち先に分岐する方をLAD近位部の終点としていた。ASCI-PT 2024コンセンサスはこの定義を適用し、径1.5 mmを超えるD1がLAD入口部のごく近くで分岐する場合、D1より先の部分をLAD中間部とした(中等度の合意、64.7%)。本用語集は中隔枝のみを用いるSCCT 2026に従う。 (SCCT 2014、付録1、p. 358;Kim 2024、ASCI-PT、Issue 2)

CCTA Mapでは

マップはLADを近位部・中間部・遠位部の3セグメント(「左前下行枝 (LAD) 近位部」など)に分ける。第1中隔枝は近位部の終点に描かれているが、独立したセグメントはない。 マップで例を開く (CAD-RADS 3/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

左前下行枝 (LAD):中間部:部分石灰化プラーク、中等度狭窄(50-69%)、同血管の他部位に病変なし。分枝 D1、D2:病変なし。

インプレッション 中等度の閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 3/P1。

閉塞性病変(≥50%):左前下行枝 (LAD)。

SCCT 2026による左前下行枝・左回旋枝・右冠動脈のセグメント境界
図 2. 各セグメントの終点。動脈はCPR(曲面再構成)像のように直線化して示す。実線は分枝の起始部または鋭縁での境界、破線は走行の中点での境界を示す。

対角枝(D1・D2) First and second diagonal branches D1/D2 (SCCT 9/10)#

別名: 第1対角枝 (SCCT 2026では、最大の2本の対角枝のうち近位の方), 第2対角枝, #9・#10(AHA分類), diagonal branch (英語)

D1とD2は、左室前側壁を走行する対角枝のうち最大の2本である。2本のうち先に分岐する方がD1、次に分岐する方がD2である。

混同しやすい点: D1は最大の2本の対角枝のうち先に分岐する方であり、LADから最初に分岐する対角枝(小さな枝のこともある)と同じとは限らない。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “First of the largest two diagonal branches traversing the anterolateral left ventricular wall”

詳細

読影での使い方: 径1.5 mm以上の対角枝をすべて観察し、最大の2本を選ぶ。そのうち近位で分岐する方がD1である。ガイドラインは分枝の本数と大きさの記載も求めている。

他の文献: SCCT 2014とSYNTAXでは、最大の2本のうちの1本目ではなく、最初に分岐する対角枝をD1とする。SYNTAXでは、D2はLAD遠位部から、または中間部との境界部から分岐する。 (SCCT 2014、付録1、p. 358;Sianos 2005、SYNTAX、図1、p. 221)

CCTA Mapでは

マップでは「対角枝 (D1)」と「対角枝 (D2)」がそれぞれ独立したセグメントである。3本目の対角枝にはセグメントがない。

中間枝 Ramus intermedius RI (SCCT 17)#

別名: 高位側壁枝(HL) (日本の冠動脈造影での呼称), ramus intermedius, intermediate branch (英語)

中間枝は、左主幹部が二分岐ではなく三分岐する場合に、LADとLCXの間で左主幹部から直接起始する枝である。SCCTの番号ではセグメント17で、AHA分類には番号がない。

記載例

左主幹部は左前下行枝、中間枝、左回旋枝に三分岐。

混同しやすい点: 中間枝は三分岐する左主幹部から起始する枝であり、分岐部の近くでLCXまたはLADから起始する枝は、それぞれ鈍縁枝または対角枝である。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “Third vessel (trifurcation) originating from the left main between the LAD and LCx”

詳細

読影での使い方: 中間枝と報告する前に、その枝を起始部までたどり、左主幹部が三分岐していることを確認する。三分岐がない場合、ASCI-PT 2024コンセンサスは、分岐部の近くでLCXから起始する径1.5 mmを超える枝をOM1とする(合意率76.4%)。LADから起始して左室前側壁を走行する枝は対角枝である。

他の文献: 左主幹部PCIの研究には、分枝間の距離で三分岐を定義するものがある。Tamburino 2009は、径2.25 mm以上の2本の側枝の起始部どうしの距離が3 mm未満であることを条件とした。SCCTの冠動脈CTガイドラインもASCI-PT 2024コンセンサスも距離を用いておらず、SCCTは左主幹部が三分岐することのみを求めている。 (Tamburino 2009、方法;Kim 2024、ASCI-PT、Issue 3)

CCTA Mapでは

マップには「中間枝 (RI)」のセグメントがあり、切り替えボタンで「中間枝なし」にできる。「中間枝なし」の間、その所見はテンプレートとカテゴリーから除外される。 マップで例を開く (CAD-RADS 2/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

中間枝 (RI):非石灰化プラーク、軽度狭窄(25-49%)。

インプレッション 軽度の非閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 2/P1。

非閉塞性病変:中間枝 (RI)。

分岐・三分岐・LADの高位分枝:中間枝とする条件
図 3. 中間枝は、カリーナの位置の短軸像で内腔の数を数えて確認する。左主幹部が二分岐する場合、LADから高位で分岐する枝は対角枝、LCXから高位で分岐する枝は鈍縁枝である。

左回旋枝の近位部・遠位部 Proximal and distal left circumflex artery LCX (SCCT 11/13)#

別名: 回旋枝, LCx (SCCTの表記), Cx, #11・#13(AHA分類), 左回旋枝中間部・遠位部 (SCCT 2014でのセグメント13の名称。SCCT 2026ではLCX遠位部)

LCX近位部は左主幹部の終点からOM1の起始部まで、遠位部は房室間溝内を走行する残りの部分である。ガイドラインはLCX中間部を定義していない。

記載例

左回旋枝 (LCX) 遠位部(OM1の起始部より遠位):石灰化プラーク、軽度狭窄(25–49%)。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “Remainder of the LCx within the atrioventricular groove distal to the OM1”

詳細

読影での使い方: 境界はOM1の起始部のみで、LCXのCPR像で同定する。それより手前が近位部、房室間溝内をその先へ続く部分が遠位部である。

注意点: 「LCX中間部」と記載すると、SCCT 2026にないセグメントを指すことになる。OM1の起始部より先で房室間溝内を走行する部分は、すべてLCX遠位部である。

他の文献: SCCT 2014はセグメント13を「LCx中間部および遠位部」と呼んでいた。SYNTAXでは、LCX遠位部はOM1ではなく最後の鈍縁枝の起始部より先から始まる。本用語集はSCCT 2026に従う。 (SCCT 2014、付録1、p. 358;Sianos 2005、SYNTAX、図1、p. 221)

CCTA Mapでは

マップはガイドラインのセグメント13を「左回旋枝 (LCX) 遠位部」と表示し、OM1を近位部の終点に描く。所見でもテンプレートはこれを左回旋枝の遠位部として記載する。 マップで例を開く (CAD-RADS 3/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

左回旋枝 (LCX):近位部:部分石灰化プラーク、中等度狭窄(50-69%)、同血管の他部位に病変なし。分枝 OM1、OM2:病変なし。

インプレッション 中等度の閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 3/P1。

閉塞性病変(≥50%):左回旋枝 (LCX)。

鈍縁枝(OM1・OM2) First and second obtuse marginal branches OM1/OM2 (SCCT 12/14)#

別名: 鈍角枝, 左縁枝 (解剖学名), #12(AHA分類), obtuse marginal branch (英語)

鈍縁枝はLCXから起始し、左室側壁を走行する。1本目がOM1で、その起始部がLCX近位部の終点となる。2本目がOM2である。

混同しやすい点: 鈍縁枝は左室側壁を走行するLCXの分枝であり、左室後側壁を走行するLCXの分枝は左後側壁枝(L-PL、セグメント18)である。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “First branch from the LCX traversing the lateral wall of the left ventricle”

詳細

読影での使い方: LCXから側壁までたどり、大きさで選ぶ対角枝とは異なり、分岐順に番号を付ける。OM1の起始部がLCXの近位部と遠位部の境界になるため、まずOM1を同定する。

他の文献: SYNTAXでは鈍縁枝はセグメント12a・12bで、14は左後側壁枝である(日本で用いられるAHA分類の#14も左回旋枝の後側壁枝である)。本用語集はSCCT 2026に従い、OM2を14、左後側壁枝を18とする。 (Sianos 2005、SYNTAX、表1・図1、pp. 220–221)

CCTA Mapでは

マップでは「鈍縁枝 (OM1)」と「鈍縁枝 (OM2)」がそれぞれ独立したセグメントである。3本目の鈍縁枝にはセグメントがない。

右冠動脈の近位部・中間部・遠位部 Proximal, mid and distal right coronary artery RCA (SCCT 1–3)#

別名: 右冠状動脈, #1・#2・#3(AHA分類), pRCA・mRCA・dRCA

RCA近位部は入口部から右室鋭縁までの距離の1/2まで、中間部は鋭縁まで、遠位部はR-PDAの起始部までである。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “Ostium of the RCA to one-half the distance to the acute margin of the right ventricle”

詳細

読影での使い方: 指標は右室鋭縁である。そこまでの走行の中点が近位部と中間部を分け、右室枝の起始部と一致することがある。R-PDAがない場合、遠位部は室間溝で終わる。

注意点: RCAを長さの3等分で分けない。表1はその境界を右室鋭縁とR-PDAの起始部で定めている。

他の文献: SCCT 2014で任意とされた28セグメントのCASSモデルも、RCAの近位部・中間部・遠位部を同じく1・2・3とするが、セグメント5は右後房室間溝セグメント(RPAS)、左主幹部は11である。 (SCCT 2014、5.3節・表5、CASSモデル)

CCTA Mapでは

マップはRCAを近位部・中間部・遠位部の3セグメントに分け、狭窄度とプラークの種類はセグメントごとに記録する。 マップで例を開く (CAD-RADS 2/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

右冠動脈 (RCA):中間部:石灰化プラーク、軽度狭窄(25-49%)、同血管の他部位に病変なし。分枝 AM、PDA、PL:病変なし。

インプレッション 軽度の非閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 2/P1。

非閉塞性病変:右冠動脈 (RCA)。

鋭縁枝 Acute marginal branch AM(SCCT番号なし)#

別名: 鋭角枝, 右縁枝 (解剖学名、ramus marginalis dexter), acute marginal branch (英語)

鋭縁枝は、RCA中間部の終点から心臓の鋭縁までの間でRCAから起始する。ガイドラインは本文で記載しているが、表1では番号を付けていない。

混同しやすい点: 鋭縁枝はRCA中間部の終点から心臓の鋭縁までの間で起始し、右室枝はRCA近位部から中間部にかけて起始する。

出典: SCCT 2026、冠動脈解剖の本文、p. 12 · “The acute marginal branch originates between the end of mid RCA and acute margin of the heart.”

詳細

読影での使い方: 右室鋭縁で同定する。ほかのセグメントと同様に、プラークは解剖学的名称で記載する。径が1.5 mm未満でもプラークが明瞭に見える場合は、小径であることを付記して記載する。

他の文献: 解剖学のアトラスや教科書では、鋭縁枝を右冠動脈の右縁枝(ラテン語:ramus marginalis dexter)と呼ぶ。同じ動脈であり、本用語集はSCCT 2026の名称を用いる。 (IMAIOS e-Anatomy)

CCTA Mapでは

表1に番号はないが、マップは鋭縁枝を独立したセグメント「鋭縁枝 (AM)」として含め、RCA中間部の終点に描いている。 マップで例を開く (CAD-RADS 2/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

右冠動脈 (RCA):動脈硬化性病変なし。鋭縁枝 (AM):非石灰化プラーク、軽度狭窄(25-49%)、分枝 PDA、PL:病変なし。

インプレッション 軽度の非閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 2/P1。

非閉塞性病変:右冠動脈 (RCA)。

後下行枝と後側壁枝(右・左) Right and left posterior descending arteries; right and left posterolateral branches R-PDA・L-PDA・R-PL・L-PL (SCCT 4/15/16/18)#

別名: 4PD・4AV(AHA分類), 後室間枝 (解剖学名), 房室枝(AV), #14 PL・#15 PD(AHA分類)

後下行枝(RCA由来のR-PDA、LCX由来のL-PDA)は後室間溝を走行する。右後側壁枝(R-PL)はRCAから起始してこの溝を越え、左後側壁枝(L-PL)はLCXから起始して左室後側壁を走行する。

出典: SCCT 2026、表1、p. 47 · “PDA from the LCx following the posterior interventricular groove”

詳細

読影での使い方: 名称は起始血管で決まるため、各分枝をCPR像で起始部までたどる。後下行枝では、起始部が優位性も決める。R-PDAとL-PDAの両方がある均衡型では、それぞれを別のセグメントとして評価する。

他の文献: SYNTAXスコアでは、左後側壁枝はセグメント14、右後側壁枝(16)は16a・16b・16cである。SCCT 2026では14はOM2、L-PLは18である。日本で用いられるAHA分類では、右冠動脈の後下行枝と房室枝を4PD・4AV、左回旋枝の後側壁枝と後下行枝を#14・#15とする。 (Sianos 2005、SYNTAX、図1;SCCT 2026、表1)

CCTA Mapでは

マップは右側の分枝を「後下行枝 (PDA)」「後側壁枝 (PL)」、左側の分枝を「後下行枝 (L-PDA)」「後側壁枝 (L-PLB)」と表示する。これらは表1のR-PDA・R-PL・L-PDA・L-PLに相当する。優位性のボタン(「右」「左」「均衡型」)に応じて、右側の分枝、左側の分枝、またはその両方を表示する。 マップで例を開く (CAD-RADS 3/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

左回旋枝 (LCX):動脈硬化性病変なし。後下行枝 (L-PDA):部分石灰化プラーク、中等度狭窄(50-69%)、分枝 OM1、OM2、L-PLB:病変なし。

右冠動脈 (RCA):動脈硬化性病変なし。後下行枝 (PDA):非石灰化プラーク、軽度狭窄(25-49%)、分枝 AM、PL:病変なし。

インプレッション 中等度の閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 3/P1。

閉塞性病変(≥50%):左回旋枝 (LCX)。

冠動脈優位性 Coronary dominance (right, left and codominant)#

別名: 右冠動脈優位, 左冠動脈優位, バランス型 本用語集では使わない, 共優位 (均衡型の別称。文献により定義が異なることがある。本用語集はマップと同じ「均衡型」を用いる) 本用語集では使わない

優位性は後下行枝の起始で決まる。PDAがRCAから起始すれば右優位(70–80%)、LCXから起始すれば左優位(5–10%)、両者が関与すれば均衡型(10–20%)である。

記載例

冠動脈優位性:右優位(後下行枝は右冠動脈から起始)。

混同しやすい点: 優位性を決めるのは後下行枝の起始のみであり、RCAの太さや後側壁枝の起始では決まらない。

出典: SCCT 2026、本文・表6、pp. 11–12・52 · “The coronary artery dominance is described based on the origin of the posterior descending artery (PDA).”

詳細

読影での使い方: 後下行枝を後室間溝に沿って起始血管までたどる。後方分枝の病変を帰属させる前に優位性を確定する。表6は、優位性を所見に記載することを強く推奨している。

他の文献: 後下行枝がRCAから、後側壁枝がLCXから起始する場合を均衡型(バランス型、共優位)と呼ぶ文献もある。SYNTAXスコアは右優位と左優位のみを認める。本用語集はSCCT 2026に従う。 (Halpern 2011、p. 52;Sianos 2005、SYNTAX)

CCTA Mapでは

「優位性」の「右」「左」「均衡型」ボタンで表示される後方セグメントが変わり、テンプレートは所見に優位性を記載する。データのあるセグメントが非表示になる場合は、非表示にして消去する前に確認のメッセージが表示される。 マップで例を開く (CAD-RADS 4A/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

左回旋枝 (LCX):遠位部:部分石灰化プラーク、高度狭窄(70-99%)、同血管の他部位に病変なし。後下行枝 (L-PDA):非石灰化プラーク、軽度狭窄(25-49%)、分枝 OM1、OM2、L-PLB:病変なし。

インプレッション 高度の閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 4A/P1。

閉塞性病変(≥50%):左回旋枝 (LCX)。

セグメント境界・分岐部の病変の帰属 Assignment of disease at segment intersections and bifurcations#

別名: 近位セグメントへの帰属

分岐部を含め、2つのセグメントの境界にある病変は、血流方向で手前にある近位側のセグメントに帰属させる。

記載例

左主幹部 (LM) 分岐部:部分石灰化プラーク、中等度狭窄(50–69%)、左前下行枝入口部へ進展。

混同しやすい点: 分岐部病変やセグメント境界の病変では、プラークの進展範囲(プラークが占めるセグメントで、それぞれがSISに数えられる)、最大狭窄の部位(その狭窄度を記録するセグメント)、境界部の限局性病変の記録先(近位側のセグメント)は、それぞれ別の情報である。

出典: SCCT 2026、冠動脈解剖の本文、p. 11 · “Disease at the intersection of segments (including bifurcations) is assigned to the preceding coronary segment.”

詳細

読影での使い方: 境界部の限局性病変は近位側のセグメントにのみ記録する。次のセグメントに沿って続くプラークは両方のセグメントに記録し、SISでは各セグメントを1点として数える。狭窄はセグメントごとに評価するため、各セグメントにはそのセグメント内の最大狭窄の狭窄度を記録する。プラークがどこまで及べば境界部の病変とみなさなくなるかは、ガイドラインに定めがない。本用語集では、カリーナも分枝の入口部も越えないプラークを境界部の病変とする。分岐部の近くでは、SCCT 2026はセグメント番号よりも直感的な部位の記述を推奨しており、「入口部(ostial)」や「分岐部(bifurcation)」などの属性も認めている。

注意点: 境界部の限局性病変を両方のセグメントに重複して記録しない。重複して記録するとSISが根拠なく増える。また、長いプラークの最大狭窄の狭窄度を、プラークが占めるすべてのセグメントに記録しない。左主幹部からLAD近位部に及ぶプラークで50–69%の狭窄がLAD側にある場合、その狭窄度を左主幹部にも記録すると左主幹部の狭窄として扱われ、それだけでCAD-RADS 4Bとなる。

他の文献: ASCI-PT 2024コンセンサスは、パネルの全員一致で、分岐部内にあってLADまたはLCX側に位置する病変を左主幹部に分類しており、結果は近位側のセグメントへの帰属と同じである。冠動脈造影やPCIでは、分岐部病変は通常Medina分類で記載する。主血管近位部、主血管遠位部、側枝の病変の有無を1または0の3桁で表す。これは近位側のセグメントへの帰属に代わるものではない。 (Kim 2024、ASCI-PT、Issue 1・図1;Medina 2006)

CCTA Mapでは

マップが病変を自動的に付け替えることはないため、境界部の限局性病変は近位側のセグメントにのみ描く。2つのセグメントにまたがって描いた病変は両方のセグメントに記録され、それぞれがSISに数えられる。プログラムの制限として、このように1回で描いた病変には狭窄度とプラークの種類が1つずつしかなく、一方のセグメントで変更すると他方も変わる。最大狭窄が一方のセグメントのみにある場合は、セグメントごとに病変を分けて描き、それぞれの狭窄度を設定する。テンプレートはプラークの進展範囲やセグメント内の部位を記載しないため、「✎ 下書きを編集」で書き加える。 マップで例を開く (CAD-RADS 4B/P1) →

マップのテンプレート出力(原文のまま)

左主幹部 (LM):部分石灰化プラーク、中等度狭窄(50-69%)。

インプレッション 左主幹部狭窄(≥50%)による高リスクの閉塞性冠動脈疾患。CAD-RADSカテゴリー 4B/P1。

閉塞性病変(≥50%):左主幹部 (LM)。

セグメント境界・分岐部の病変の帰属:2つのセグメントの境界にあるプラークの記録先
図 4. 2つのセグメントの境界にある限局性プラークは近位側のセグメントに記録する。2つのセグメントにまたがる長いプラークは両方に記録し、SISでは2セグメントとして数える。

評価対象とする最小血管径 Minimum assessable vessel diameter ≥1.5 mm#

別名: 最小評価血管径, 1.5 mm以上の血管, 評価可能な血管径

ガイドラインは、画質良好な検査では径1.5 mm以上、標準的な画質の検査では径2.0 mm以上のすべての分枝を評価するよう求めている。

記載例

小径の対角枝:石灰化プラーク(血管径が小さく、狭窄度の確実な評価は困難)。

混同しやすい点: 狭窄度を評価できない1.5 mm未満の分枝はCAD-RADSの対象外でありNの根拠にならないが、読影できない1.5 mm以上のセグメントは部位と理由を記載してNとする。

出典: SCCT 2026、狭窄の項、p. 15;表5、p. 51 · “With a good-quality scan, all branches with diameter ≥ 1.5 mm and with a standard quality scan, all branches with diameter ≥ 2.0 mm should be included in the interpretation”

詳細

読影での使い方: 血管径は短軸像で推定する。1.5 mm以上のセグメントが評価不能な場合は、そのセグメントを明記し理由を記載する。小径の血管でもプラークが明瞭に見える場合は、小径であることを付記してプラークを記載する。

他の文献: CAD-RADS 1.0と2.0は、画質にかかわらず径1.5 mm以上の血管で狭窄を評価する。SYNTAXスコアでは、1.5 mm未満の血管はPCIや外科手術の対象とみなさない。 (CAD-RADS 1.0、表2・表3;CAD-RADS 2.0、表4・表5;Sianos 2005、SYNTAX、p. 223)

CCTA Mapでは

編集パネルでは各セグメントに「N」(評価不能)の選択肢がある。これは読影できない1.5 mm以上のセグメントに限って用いる。プログラムの制限として、Nを選ぶと、そのセグメントのプラークと、同じ1回の操作で隣接セグメントにまたがって描いたプラークが消去される。さらにマップは警告なしに、そのセグメントをSIS、P、カテゴリー、テンプレートのすべてでプラークがないものとして扱う。プラーク全体の評価が信頼できる場合は、「⚙ 修飾子 P·I ▾」の「プラーク負荷 (P)」で、「Pを選択」からPを選ぶか、「カルシウム(Agatston)」にスコアを入力してPを設定する。信頼できない場合は、「Pを選択」で「—」を選び、カテゴリーにPを付けない。Nとしたセグメントのプラークは「✎ 下書きを編集」で記載する。

評価対象とする冠動脈分枝の最小血管径:1.5 mmと2.0 mm(実寸比)
図 5. 0.5 mm方眼上に同一縮尺で示した血管径。画質良好な検査では1.5 mm以上の分枝を評価し、標準的な画質では閾値が2.0 mmに上がる。

確認問題

要点を確認するための短い問題である。選択肢を選ぶと解答が表示される。

冠動脈樹の該当セグメントをタップ

SCCTのセグメント番号を示した冠動脈樹AoPT 第1中隔枝 5 6 7 8 9 10 17 11 12 13 14 1 2 3 AM 4 16

1RCAは太いが、後下行枝はLCXから起始し、後室間溝を走行するRCAの分枝はない。所見に記載する優位性はどれか。

2画質良好な検査で、径1.2 mmの対角枝がモーションアーチファクトのため評価できない。1.5 mm以上のセグメントはすべて評価可能で、最大狭窄は30%である。該当するカテゴリーはどれか。

参考文献

  1. Rajiah PS, Alkadhi H, Andreini D, Bullock-Palmer RP, Chinnaiyan K, Chow B, et al. Interpretation and reporting of coronary computed tomographic angiography (2026 update): an expert consensus document of the Society of Cardiovascular Computed Tomography (SCCT). J Cardiovasc Comput Tomogr. 2026. In press. doi:10.1016/j.jcct.2026.08.014 Cited pages refer to the journal pre-proof PDF.
  2. Cury RC, Leipsic J, Abbara S, Achenbach S, Berman D, Bittencourt M, et al. CAD-RADS 2.0 - 2022 Coronary Artery Disease-Reporting and Data System: an expert consensus document of the SCCT, ACC, ACR and NASCI. J Cardiovasc Comput Tomogr. 2022;16(6):536-57. doi:10.1016/j.jcct.2022.07.002
  3. Koweek L, Achenbach S, Berman DS, Carr JJ, Cury RC, Ghoshhajra B, et al. Standardized medical terminology for cardiac computed tomography 2023 update: an expert consensus document of the SCCT, AAPM, ACR, NASCI and RSNA. J Cardiovasc Comput Tomogr. 2023;17(5):345-54. doi:10.1016/j.jcct.2023.06.002
  4. Narula J, Chandrashekhar Y, Ahmadi A, Abbara S, Berman DS, Blankstein R, et al. SCCT 2021 expert consensus document on coronary computed tomographic angiography: a report of the Society of Cardiovascular Computed Tomography. J Cardiovasc Comput Tomogr. 2021;15(3):192-217. doi:10.1016/j.jcct.2020.11.001
  5. Neves PO, Andrade J, Monção H. Coronary artery calcium score: current status. Radiol Bras. 2017;50(3):182-9.
  6. Tamburino C, Tomasello SD, Capodanno D, Di Salvo ME, Marzà F, Galassi AR. Long-term follow-up after drug eluting stent implantation in left main trifurcations. EuroIntervention. 2009;5(4):432-7. doi:10.4244/eijv5i4a68
  7. Kovacevic M, Burzotta F, Elharty S, Besis G, Aurigemma C, Romagnoli E, et al. Left main trifurcation and its percutaneous treatment: what is known so far? Circ Cardiovasc Interv. 2021;14(3):e009872. doi:10.1161/CIRCINTERVENTIONS.120.009872
  8. Kim C, Park CH, Lee BY, et al. 2024 consensus statement on coronary stenosis and plaque evaluation in CT angiography from the Asian Society of Cardiovascular Imaging-Practical Tutorial (ASCI-PT). Korean J Radiol. 2024;25(4):331-42. doi:10.3348/kjr.2024.0112

「他の文献」で引用した文献

  1. Sianos G, Morel MA, Kappetein AP, et al. The SYNTAX Score: an angiographic tool grading the complexity of coronary artery disease. EuroIntervention. 2005;1(2):219-27.
  2. Leipsic J, Abbara S, Achenbach S, Cury R, Earls JP, Mancini GBJ, et al. SCCT guidelines for the interpretation and reporting of coronary CT angiography: a report of the Society of Cardiovascular Computed Tomography Guidelines Committee. J Cardiovasc Comput Tomogr. 2014;8(5):342-58. doi:10.1016/j.jcct.2014.07.003
  3. Dąbrowski EJ, Kożuch M, Dobrzycki S. Left main coronary artery disease: current management and future perspectives. J Clin Med. 2022;11(19):5745. doi:10.3390/jcm11195745
  4. Halpern EJ. Clinical Cardiac CT: Anatomy and Function. 2nd ed. New York: Thieme; 2011.
  5. Medina A, Suárez de Lezo J, Pan M. Una clasificación simple de las lesiones coronarias en bifurcación. Rev Esp Cardiol. 2006;59(2):183. doi:10.1157/13084649
  6. IMAIOS e-Anatomy. Right marginal branch of the right coronary artery (ramus marginalis dexter).
  7. Cury RC, Abbara S, Achenbach S, et al. CAD-RADS: Coronary Artery Disease – Reporting and Data System. J Cardiovasc Comput Tomogr. 2016;10(4):269-81. doi:10.1016/j.jcct.2016.04.005